駄菓子屋”科学の地獄”

懐かしいお菓子に大人も子供も大はしゃぎ

外観

 建物は巨大な瓢箪のような形をしています。
 と言うかぱっと見は完全に巨大な瓢箪です。

 色は茶色ですが、所々塗装が剥げて下地の銀色が見え隠れしています。

 この瓢箪、一説では外宇宙からやってきた宇宙船だとも言われていますが、真偽の程は定かではありません。

 店の前に大人でもすっぽり入りそうな巨大なタライが置いて有りますが、例えば何かを洗ったりだとか、何かを冷やしているだとか言った様子は全く無く、何の為に置かれているのかは分かりません。ただ水だけは毎日きっちりと交換されているようです。

 通りに面した壁には半紙が無数に貼ってあり、”カクテル光線”や”クロード・
あり”、”牛人間コンテスト”といった文字が見事な筆致で書かれています。

店内の様子

 店内は昔懐かしい駄菓子屋の様子が見事に再現されています。

 天井を見上げると、瓢箪を内側から支える為と思われる、無数の水晶のような透明なもので出来た柱が無数に張り巡らされています。
 また時々この柱の間を蠢く”金色の目を持つ黒い影”を見かける事がありますが、これについて店長に質問しても押し黙ったままで何も教えてくれません。

 壁の一角には巨大な日本地図が張られており、その何箇所かに青白く光るキノコ型の突起がついてるのを見付ける事が出来ますが、これについても店長は口を噤んで何も教えてはくれません。

 この店の商品は勿論駄菓子なわけですが、昔の駄菓子屋のスタイルの完全再現を目指す店長のこだわりから、いわゆる”本物”は極力商品展開から省かれており、”ダリコ”、”ベビースター冷麺”、”テロルチョコ”といった、場末の駄菓子屋で良く見かける微妙なバッタモンが所狭しと並べられています。

 店長さんは幾つかの質問には絶対答えてくれない以外は温厚で優しくお喋り好きのおじさんです。
 頭でっかちで顔色がちょっと緑っぽいですが、本人が結構気にしているので触れないであげて下さい。


 

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