乳販店”全領域のザリバ”

新鮮な牛乳で健康一杯!

外観

 店の敷地は幅10m、奥行き8km程でその全てが鬱蒼と茂る熱帯雨林となっています。

 店は入り口の門を潜ってこの熱帯雨林を3kmほど進んだところにあります。

 この熱帯雨林にはピューマなどの猛獣、グリーンボアに代表される毒蛇、様々な毒虫、危険な病原体等が無数に生息しており、店を目指す人は十分注意する必要があります。

 店は沼地に浮かぶハウスボートのような感じで、牛乳を売る店に相応しく壁も天井も一面白く塗られています。
 一応二階建てなのですが、上の階は風雨による侵食が激しく、使い物にならなくなってしまったので、今は放置されています。

 また店の向こうには沼地が続いています。

 店舗に渡るための桟橋は傷みが激しいのでゆっくり歩いた方が良いでしょう。

店内の様子

 店内に入ると目に付くのが無数の水槽と空の牛乳瓶が入ったケージで、これらが至る所に置かれています。
 水槽は殆どが白っぽい液体で満たされていますが、一つだけ”不気味な両生類”が飼われている水槽があります。

 また奥の扉を抜けた先の沼地には生簀が造られていますが、水の濁りが激しいので、中の様子を伺い知る事は出来ません。

 壁には至る所に銛や水中銃が掛けて有ります。また入口の向かい側の壁には巨大なタコと戦う男の写真がかけて有ります。何でも先代の店長さんが南海の孤島で活躍していた頃の写真だそうです。

 さて、この店の売り物は勿論牛乳なわけですが、これについては店長さんから資料を頂きましたのでそれを引用しましょう。

牛乳(学名:フォボディノス・オリエンティス 和名:ギュウニュウモドキ)
 ヴェルディノス属 フォボディノス類
 体長:約20cm
 東南アジアの高温多湿な沼沢地に生息する不定形の軟体動物。
 群体を形成して行動し、時にその大きさは40mに達する事もある。
 動物食性だが性質はおとなしい。
 色・匂い・味とも牛乳に酷似し、食べても無害

 店長の話では幼生体を生簀で飼育し、成体となった後水槽へ移して、必要に応じ瓶詰めにして販売しているとの事。先にあったあの両生類は牛乳の好物なのだそうです。

 また直接来店したお客さんにはその場で瓶詰めにした新鮮な牛乳を提供しているので、是非一度お試しあれ。

 ところでこの店の更に奥地に迷い込み奇跡的に生還した人の話では、沼地の向こう、更に奥へと進んだ所にコンクリート製の建物があるそうです。
 その内部にはぼんやりと輝く白い液体の満たされた巨大なガラス製の円筒が無数に設置されており、白衣を着た科学者らしい人々が何かの研究を行っていたようだとの証言もあります。

 この事について店長さんに尋ねたところ

 「詳しい話は知らないが、牛乳を発光させてヨーグルトを造る研究をしている人たちが居ると爺さんから聞いた事がある」

 との事で、結局詳細については分かりませんでした。


 

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